2025/04/04 16:58
いつもBarkoutsidersをご覧頂きましてありがとうございます!
4月から卸先様で今年のキャンバストートBlue Line Tote 80’sの販売をしていただいており、ご興味をお持ち頂く方も多いのでBLOG記事を書きました。

先日CITROINさんの東京店のオープンに伴い先行販売を行いましたがお持ちさせて頂きました数量はあっという間になくなってしまいましたし、今年のZABOUさんのPOPUPを控えていて今から行こうか悩んでいらっしゃる方もいるのではないかと思います。
そういった方や新たにご覧頂く方もいらっしゃいますので昨年のリリースしたものとどのような変更をしたのか、それは何故かをしっかりお伝えさせて頂きたいと思います。
一見とてもシンプルなアイテムなのですが私ならではの視点や拘りを詰め込んでいますので最後までご覧頂けると嬉しいです。

まず、Blue Lines Tote 80’sは2年目の販売という事ですが、昨年のリリースではまずこのような80年代のキャンバストートを再現するといったマニアックなコンセプトが市場に受け入れられるのかという自体、半信半疑でしたのでそれを確認する為の年でした。
自分が愛用する80年代のキャンバストートの雰囲気をそのままに現代で手にする事が出来たらきっと欲しい方がいるはずだと。
結果的にはありがたい事に多くの方にご覧頂き生産した全てのキャンバストートが完売し、お待ち頂いていた皆様の期待の高さを肌で感じました。
POPUPで直にお会いさせて頂き、お話しさせて頂いて皆様の雰囲気や好きなものというのがとても伝わってきまして、その頂いたヒントから今年の販売分に反映させて頂いたといった流れになります。
今年の年明けに販売させて頂きましたBlue Lines Tote80‘s DX”Limited Green”は今回の生地を作る為の試織反として織ったものをグリーンに染めて、販売させて頂きました。

定番のBlueLinesTote 80sを知って頂く為のスポットアイテムだったのですが、販売後も沢山の反響を頂きました。
販売方法には賛否両論あったと理解しておりますが、私は長い事この業界をやってきていて、組織に囚われない個人だから出来る柔軟な発想やアイデアはBarkoutsidersのようなスモールブランドの魅力だと考えています。
今のような時代だからこそ、今後もBarkoutsidersらしい面白さを保つ為には皆様のご理解やご協力も必要です。
ご遠方の方で手に入らないといったコメントも頂き大変ご足労をお掛け致しましたが、ここで改めてお詫びを申し上げると共にご理解頂けると幸いです。
そんなところで今年販売するトートについてお話しさせて頂きます。
結論を一言でいますと生地を“厚く・硬く・強く”しました。

前提というのが日本でも数少ないシャトル織機で織られたブルーライン入りのキャンバスを使用していますが、変えた部分を大きく分けると3つで「パラフィン加工を入れた事」と「生地の撚り本数の調整」と「トリム生地の変更」になります。
①パラフィン加工というのはパラフィンワックスとも呼ばれロウソクと同じような成分を熱にかけて溶かし、キャンバス生地に塗布する加工ですが、表面に乗せる糊付けとは異なり生地自体に染み込ませることで防水性や堅牢製を出す方法になります。
さらにこの加工を施すと生地の収縮が発生し、縮率計算という作業が発生するので出来上がり寸法の数%をブルーラインの寸法や生地幅に含めてキバタ生地の製職をしなければなりません。
故にアメリカのキャンバスというのは縮みにくいという事をここで触れておきます。

②撚り本数は正解というのがないので最も悩んだ部分でもあります。
それは例えていうとアメリカの#4キャンバスと日本の4号帆布というのが全く性質が異なるからなんです。
糸番手の太さと撚り本数のバランスを整えるという作業をして理想とするアメリカンキャンバスに近づける事が出来ました。
③最後にトリムカラーの変更ですが、イメージとしてはこの3色のトートが並んだ時に、ご存知の人から見たら80年代のトートが並んでいるような感覚になる事を意識しました。
ネイビーは少しくすんだ感じ、グリーンは明るく発色の良さ、レッドは深く鮮やかな色とそれぞれの色に対してのターゲットに近づけて行きました。
70年代から80年代に某アウトドアブランドがKCP社のOEMで作られたトートを販売していた時期のものでその当時を知る方には懐かしく感じて頂けると思います。

なぜこのような変更に至ったかというと、昨年お会いした方の多くがキャンバストートやフィルソンのラギッドツイルトートやブレディのバッグをお持ちでした。
またお話しさせて頂く中でビンテージのトートに興味がある方がとても多く、そういったストーリー性のあるアイテムがお好きなのと長く使える事が大事な要素だと実感致しました。
昨年販売したトートも基本的には同じ旗屋さんと縫製工場を使っているので同じ生産背景なのですが、より一層皆様に好きになって頂けるように時間をかけて工夫させて頂きました。
今回の別注キャンバス生地を作ってトートを生産できるとしたら日本でも自分を含めて数社だと思いますし、さらにこのトリムカラーのキャンバストートを作っているメーカーというのはおそらくないと思いますので今後Bark outsidersのアイコニックなアイテムになる事間違いないでしょう。
今となっては希少なビンテージのキャンバストートの追求するコンテンツとともに実物を比べてお楽しみ頂けると嬉しいです。

あとは細かい部分ではありますがギザギザの織りネームも変更致しました。
織りネーム屋さんに80年代のタグをお渡しして近づかせたいとお願いしたところ、樹脂濃度が高く経年して硬化しているのでこんなにバリバリになっているのではという見解でした。
ですので少し赤み掛かった色みも含めて、一層硬くしてイメージに近づいたと思います。
オープントップから見えるギザギザタグを是非確認してみてください。

それでは今年のBlue Lines Tote 80'sを使ってコーディネートを組んでみました。
基本的にベーシックでタイムレスなアイテムが好きな私ですが今の気分としてはプレッピーなアメトラ要素が気分です。
気がついてみれば自分も40代になり洋服をちゃんと着れる大人でありたいという気持ちとファッションというものを文化的な資産として意識し始めた事が影響しているんだと思います。
さらに昔に買った、インポートやビンテージアイテムは最近入手しにくくなってきましたが、そんな自身が積み重ねてきたワードローブをさり気なく取り入れると年相応の深みが出ると感じています。

レッドを使ったコーデですが、ジャングルファティーグJKTとBarnstormerのトロピカルウールパンツのにGimのチルデンセーターとバロンズハンターのリングベルトを差しています。
昔からやっているようななんて事はないコーデかもしれませんが、最近リリースされた日本のアイテムとビンテージとアメリカントラッドを合わせた自分らしい提案になっていると思います。
レッドのトートは合わせにくいと感じる方もいらっしゃいますが、今回深いレッドなのでベーシックに合わせていただいてもこんな雰囲気が出ると思います。
普段からこのようなコーデの作例を上げていますので、気になる方はInstagramのアカウントを是非ご覧下さい。
それでは今回のZABOUさんのPOPUPのお知らせです。

4/11(金)-14(月)の4日間でZABOU 大阪店とZABOU 新宿店の2店舗での開催です。
私の在店日は
12(土)大阪店
13(日)新宿店
ですので、キャンバストートの拘りを聞きたい方はこちらの両日にお越し頂けると嬉しいです。
価格も調整させて頂きまして、下記のようにさせて頂きました。
Blue Lines Tote 80's
Medium ¥26,400(intax)
Large ¥29,700"(intax)
今年からレザーハンドルを別売りにさせて頂いたので昨年と公平性に欠ける事と定番品として適正なプライスというのを悩みに悩み決定致しました。
今回自社ECでの販売はなくて、殆ど卸先様の実店舗ご案内とさせて頂きましたので、お買上げ頂かなくても構いませんので、お手に取って頂きこのキャンバストートの魅力を感じてくださいませ。
そもそもキャンバスってどのような生地なのかだったり、レザーハンドルも合わせてどのように合わせたら良いのかなどなんでもお答えしております。
また、ZABOUさんの店内に魅力的なアイテムが沢山ありますので、私のZABOUさんのオススメアイテムもお気軽にお聞き頂けるとご紹介しています。
いつも長いBLOGをご覧頂きありがとうございます。今年もZABOUさんでお待ちしています!
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