2024/12/27 18:05

いつもBarkoutsidersをご覧頂きましてありがとうございます!


先日のNAVAL WATCH様とのコラボレーションダイバーでひとまず2024年に計画していました、販売商品のリリースは一段落致しました。


今年はとにかくキャンバストートとコラボダイバーをリリースする事が最大のミッションだったのですが、そんな中今年の夏から水面下で進めていた年始リリースのプロジェクトが今回のアイテムになります!


アイテム名は"Blue Lines Tote 80's DX"


ご存知の方も多いと思いますが老舗アウトドアブランドが80年代の一時期にリリースされていてSNS時代に独特のカラーリングと希少から瞬く間に人気者になってしまったビンテージトートです。


こちらを限定50個のみで年明け初商にお取り扱い店様のみの販売。自社を含めてEC、通販、取り置き禁止の先着順という古着屋ルールを適用したユニークな販売方法になっております。

まず、何故こちらを販売する事になったのか経緯からお伝えさせて下さい。

記憶に新しい今年の夏にリリースさせて頂きこちらのベースになっている"Blue Lines Tote 80's"。


ずっとリリースしたかったブルーライン入りのキャンバストートをZABOUさんでのPOPUPを皮切りにご紹介させて頂きましたが、正直に想像以上の反応でした。

私と気持ちを共にした皆様のおかげ様でPOPUPの沢山のご来店と自社ECに関しては昨日完売となりました!


夏にプレリリースさせて頂き、皆様をご案内させて頂いている中で今後どんなアップデートをしたら喜んで頂けるかと頭を悩ませておりました。


考えた後にアップデートさせる内容は簡単に大きく2つで①特注キャンバス生地自体を厚く硬くする事。②洗っても縮まなくさせることです。

もちろん80'sのキャンバストートの雰囲気がお好きでご覧頂く方が多いのですが、やはり良い物を長く使いたいというマインドのブランドですのでそこを詰めていく必要がありました。


ですが、日本でキャンバス生地作りをして行くと密度と厚さには反相関関係にあり、そのバランスをとるのが非常に難しく、未知の世界に足を踏み入れる事になるのです。


生地の密度というと今年リリースした6号帆布が理想ですがもっと重くしたい。どちらも完璧に叶える事は出来ないのですが改めて私なりの理論で撚り糸の本数や密度を設計した試織反を作る必要がありました。

そこで岡山の旗屋さんに伺い、アメリカのキャンバス生地に近づける為の私の持っている理論をぶつけることから新たな織企画がスタートしました。


所有している80年代当時の生地を職人さん渡して解析してもらいディスカッションの上、今日本で出来る事をテーブルに乗せて話が進んで行きます。


そのレシピは社外秘なので事細かくは説明出来ないのですが、上記で説明させて頂いた2つを意識して理想とする24ozキャンバスに限りなく近づいた生地の落とし所を考えました。


さて、小難しい生地の話が長くなりましたが、せっかく試織反を一反作るのだったら生産数が少なくても皆様に喜んでもらえるアイテムは何かと考えた時にデラックストートが頭によぎったのです。

まず初めお話しさせて頂きますがこのトートを今後再販予定もないですし、定番にするつもりもありません。
そして加工入りの試験反は原価が高い為、利益の為に販売するのではありません。

販売後どうなるのか予想もつかないのですが、年末年始に皆さんにワクワクして頂き、楽しんで頂きたいのです!
そしてこのレアカラーのトートを普通に販売してしまうと面白くないと思いますので...

さて、オリジナルのトートを基にビーカーの色出しを行い、完成したトートが今回の"Blue Lines Tote 80'sDXになります。
2024の9月初め、製織上がりの前にこの様にサンプルトートを元に何種類か色を出してもらいどの色にしていくかを決めていました。

ビンテージのトートは経年によって色が濃く深いものが多いですが、アメリカのL.L.BeanコレクターJamesさんのほぼデッドストックの個体を参考に出来るだけ近いものを選びました。

トートバッグ作りに際して、トリム生地など生地商社さんの持っている生地を買う事もあるのですが、1番イメージの色を出すのが難しいのがこのグリーンの色なんです。

オリーブの様な黄みの掛かったものやボトルグリーンの様な深い色のものなどありますが、アウトドアで使われる発色の良いなんともいえないグリーンは作るしかないのです。

一般的に大きなロットの製品ならこの様にするかもしれませんが、50個しか作らない商品でここまで手の込んだ事をする人は少ないでしょう。
サイドから見た写真。

もちろん代名詞のブルーのラインが入っています。このコントラストも上手く出来たと思います。
表から見た時にブルーラインが認識できる様にアイボリーのステッチを内に入れています。

また最後に入れる補強のステッチも少し上に移動させそこもビンテージに近づけた仕様になっております。

オリジナルもパラフィンがかかっていない為、ノリ付け仕上げした特注キャンバスと、硬くてしっかりした白いキナリテープなどこれを作る為に資材も妥協せず作り上げました。

80'sのディテールのボトム生地を押さえる為のネイビーの並行ステッチも忠実に入れています。

ハンドルに挟み込んである3.7cmの白いテープですが通常よりも硬い物を使用しております。これはデラックストート特有のクタッとした感じよりもハリを出した方が良いと判断しました。

このハンドルテープは使っていくと柔らかくなっていくので最初はこれくらい硬いくらいが良いかと。
一つだけボトム生地突き抜けになって張り出しているので、底の部分を手で柔らかくして使って頂けると嬉しいです。

そして、ここでご覧頂きたいのが5枚の生地で厚みが出る部分もかなり綺麗に縫って頂いています。

作っている自分で言うのもですが、一目見た時にデッドストックを見ている時のあの胸の高鳴りと重ね合わせて興奮させる仕上がりになっているのではないでしょうか?
小さな資材にも拘っています。

持っている古いトートのギザギザタグがやたら硬くて織ネーム屋さんに渡したら経年により樹脂が硬化してバリバリになっている物があるのだそう...

そういった経緯から今回から樹脂濃度をすこし上げて硬くして頂きました。そして織りはシャトルじゃなくてらピアノとの事なのでレピア+ピンキングカットに変更しています。

ピンキングカットのネームは使っていくと上下の横糸がほつれる可能性があります。ほつれていく個体も一つのアジになるので不良ではありません。
それが良いのです。

どの資材もそうなのですが、何故こうなっているのかというモノづくりの背景から逆算して探して作っていたりセレクトしたりしています。

もはや、正気の沙汰ではありませんね。
最後にコーディネート。
グリーンの生地にはやっぱりデニムが最高に合いますよね。
なんとなくビンテージ感のあるスウェットを着たくなるのは私だけでしょうか。

古着にもトラッドにも抜群に合うサイズになっているので、楽しんでお使い頂けると嬉しいです!
念の為お伝えしますが、レザーハンドル幅デラックス幅をお選び下さいませ。

こちらのアイテムですが残念ながらBarkoutsiders での販売はございません。

店舗様での年始初商販売に限定にさせて頂きました。
数が少ないという事もありますが、近年ECや通販でいつでもどこでも買えるもので溢れてしまいリアルなお店に足を運ぶ楽しみが薄れてしまった気がしています。

もちろんお仕事で行けない方などもいらっしゃり、欲しい方に手にして欲しい気持ちもあるのですが、このトートをきっかけに年明けにお店の雰囲気や熱気を肌で感じて頂けると嬉しいです。

どこに行ったら良いかという方の為に今年ご一緒に台湾に行かせて頂きました方や地元の方意外行きにくいお店は穴場かと思います。
という事で今年最後のBLOGがこのようなアイテム紹介の記事になってしまい申し訳ございません!

2024年はキャンバストートやダイバーズウォッチの販売、初海外でのPOPUPなどBarkoutsiders にとって目まぐるしい1年になりました!

皆様のおかげで様々な企画をさせて頂き色んな所へ行く事が出来まして、このマイクロブランドを通してようやく人生が楽しくなってきましたw応援して頂いている皆様本当にありがとうございます。

また来年もワクワクする企画を考えていますので、皆様に楽しんで頂けると嬉しいです。
それでは2025年良いお年をお迎え下さい!

Blue Lines Tote 80's DX "Limited Green"
¥33,000(税込)

販売店
ZABOU (大阪店Osaka・新宿店Shinjuku)
CITRON 浜松 Hamamatsu
Brift'H 虎ノ門TSB Toranomon
ネイビーブレザーストア 豪徳寺 Gotokuji
LongBeach 表参道 Omotesando
Mr Oldman 前橋 Maebashi
Denimseller 自由が丘 Jiyugaoka

年明けの営業時間につきましては各店舗様にお問い合わせ下さい。

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