2024/04/18 19:34

いつもBarkoutsidersをご覧頂きましてありがとうございます!

前回ご好評頂きましたWHEELROBEの記事に続きまして、シューズブランドのご紹介第二弾としてRuttshoesにお邪魔させて頂き記事にさせて頂いています!


今回表題にビスポークマシンメイドというキャッチーなタイトルが付いておりますが、まさにこちらのBLOGを読んで頂くとRuttshoesの魅力や拘りを感じて頂けると思います!


また最後に今年も11月にBrift'H TSB 虎ノ門でのBarkoutsidersのPOPUPを予定しておりまして、そこでRuttshoesとの限定シューズ企画のお話をさせて頂きましたという内容になっておりますので是非最後までご覧頂けると嬉しいです!



まずは皆さま、浅草靴という言葉をご存知でしょうか?

イギリス靴の聖地がノーザンプトンなのですが、日本だと履物や革の聖地が実は浅草なんです。


浅草では皮革素材の卸から靴の資材や作りの各工程を完結できる会社や職人さんが集結していて、先日ご紹介させて頂きましたWheelrobeやbrother bridge、Rendoなど今をときめくシューズブランドのショールームが点在しているんですね!


そんな靴好きな方が唸る浅草靴の中でも異色の存在を放つのが、今回ご紹介させて頂くRuttshoesです!

ディレクター川村さんが手がける注文靴のような履き心地の既製靴の拘りを聞いていると革靴を履かずにはいられないと思います!



ディレクターの川村健さん。

革靴作りにおける各パートの役割を分析して、手作業で作る良さ、機械で作る良さをハイブリッドし理想のシューズを探求する職人気質な方というのが私の印象。


実は川村さん前回ご紹介させて頂いたWheelrobeにいらっしゃった方なんです。Wheelrobeのリブランドの頃に携わったメンバーですので、アメリカのあのブランドにも精通した方でした。


それを聞き、私がショールームにお邪魔する際にホーウィンのコードバンを使用した5countのお取り組みやスプリットVのモデルなど拝見させて頂いていて、其々の情報の点が線になった瞬間で一人で納得していました。



ここからはRuttshoesのショールームで行っている5countのサービスやプロダクトについてお話していきます!


Ruttshoesは2018年からブランドとしスタートし、2年間は卸のみの展開だったそうです。そこからショールームを週末のみ開放し店舗スペースとして始めた事から"5count"のサービスを考えついたそうです。


"5count"とはショールームにあるホーウィン社のオイルコードバンから選んで自分好みのシューズをオーダーできるスタイルをご提案されています。



コードバンはタンニンで舐めされているオイル仕上げの馬革ならではの個々の革に色ムラがあったり、繊維の詰まり方などにとても個性があるんです。


お客様のお好みでシューズに使うコードバンを選んで頂き、デザイン、底付けの製法、ソール、ヒールパーツ、トゥスチールなどの後加工まで川村さんと対話しながら自分好みの一足に仕上げていくというものです。


ソールやヒールパーツもお選び頂けるため、滑りにくいハーフラバーだったり、ビンテージを意識したCats pawのリフトを使ったりライフスタイルに合わせてカスタマイズ出来るのが嬉しいところ。



現在はカーフ素材の受注も受け付けていらっしゃり、シューズオーダーという一見敷居が高そうなサービスを気軽に楽しめる事も出来て、川村さんとのお話で靴作りの知識まで学ぶ事が出来るので仕上がりまでのワクワク感はもちろんですが帰る頃には一層靴好きになっている事間違いありません。


既製靴を相手にしてきた私にとって、お客様によってレザーソールが良いとか、このデザインで違う素材があったらとかお聞きしていたので、出来上がったシューズの納得感が既製靴とは全然違いますよね。


5countのサービスからご紹介している理由にもなるのですが、ここで少し川村さんの拘りである底付けの製法についてお話していきます!


ラッドシューズでお選び頂ける製法はグッドイヤーウェルト製法とハンドソーンウェルト製法があるのですが、今後ダイレクトウェルト製法も加わるそう。


下のソールはリブテープが巻いてあるグッドイヤー用のインソールで上がハンドソーン&ダイレクトウェルトで使われるインソール。


そもそもダイレクトウェルト製法って聞き慣れない名前ですよね?

ここでは詳細までお話致しませんが、本格靴として入門的なグッドイヤーウェルト製法は底付け前のリブテープを機械で縫うのに対して、文字通り手で縫うハンドソーンウェルト製法の2種類を取り扱ってきました。


そして今後はダイレクトウェルト製法といって吊り込みとインソールの種類とすくい縫い工程をハンドソーンウェルト製法に寄せるが機械で縫う製法もお選び頂けるとの事。


なんだか怒られてしまいそうな位、だいぶ雑にお伝えしておりますが、手で吊り込みを行なう事で木型に対して革をしっかりと沿わせる事やリブテープを使わないインソールにする事で返りを良くするハンドソーンウェルテッドの良さを残して合理的に機械で作ろうという製法です。



このダイレクトウェルト製法を浅草の職人さんと一緒になって始めようとしている川村さんの顔を見て私は思いました。


ここが今回のBLOGで一番伝えたい事なのですが、一見伝統的な仕事をずっと守っている印象の革靴業界でチャレンジングな新たな製法やモデルのアップデートの中に"Ruttshoes"の真価があるのではないかと。


ビジネス的には認知度があって分かりやすい製法で、安定した靴づくりを続ける事もできるのに、理想の履き心地に向かって邁進していらっしゃる川村さんを応援したくなっている私がそこにいました。


きっとダイレクトウェルト製法の革靴の履き心地はオーソペディックシューズ(矯正履)の様に軽快な履き心地で従来の硬くて履きづらいイメージを払拭してくれるような存在になると願っています!



さて長くなりましたが、ここからは皆様お待ちかねのシューズのモデルについてご紹介して行きます!


Ruttshoesはブーツもありますが、定番の3種類のシューズデザインでコードバンとカーフがあります!


①MILES(PLAIN TOE)

RIDLEY(SPLIT V-TIP)

③FRANCIS (PUNCHED CAP TOE)


以前は更にLONG WING TIPもあった様なのですが、メダリオンを修正中の為お休みしているそうです。


①MILES(PLAIN TOE)


こちらMILESというプレーントゥのモデル。

Ruttshoes自体踵をコンパクトに絞っていたりアーチの盛り上がりがある木型ですので、990のバリーラストというよりモディファイトラストのような内振りでシャープな印象のプレーントゥ。


太めのパンツに合わせても良いですが、個人的には裾幅の細めなBARNSTORMERのパンツやRESOLUTEのデニム辺りと合わせるとメチャクチャかっこいいフォルムだと思いました!


またプレーントゥで磨き甲斐がありそうなモデルですのでBrift'Hさんにプレメンテをお願いして履き下ろす儀式を取り入れてもいいかもしれません。


RIDLEY(SPLIT V-TIP)


次にスプリットV のRIDLEY。

一言で定番でいて何に合わせてもカッコいいオールラウンダーなモデル!


こちらはレーザーの裁断でこのV部分を革の厚み半分だけ切り込みを 入れて一枚で作られる川村さん拘りの1足。

よく見て頂けると分かるのですがRuttshoesではウェルトパーツに刻みを入れて使用しているので、あのVチップと比べ少しカジュアルな印象。


このシューズも履かせて頂いたのですが、本当にバランスが良いデザインでコーディネートをカジュアルに振ってもドレスに振っても寄り添ってくれるそんな安心感がありますね。


③FRANCIS (PUNCHED CAP TOE)


個人的にイチオシのパンチキャップのFRANCIS。

こちらのパンチドキャップトゥ、サイドに切り替えと二本のステッチが特徴的で珍しいデザインですよね...


川村さんにお話を聞くとアメリカのあのブランドの50年代にこの様なデザインの物があったとの事。

たまたまお客様でオリジナルのこのデザインの靴を履いていらっしゃる方がいて、これは運命だと感じてこの靴を作る事になったというストーリーを持った一足。


故にオールドアメリカンなパンチキャップという感じで、個人的にはサウスウィックのトラウザーズやカーゴパンツのようや太めのパンツと合わせたくなります!


気になるモデルはありましたでしょうか?

どれも甲をつけ難い、とても魅力的なデザインばかりですよね⁉︎

実際にシューズを手に取って川村さんと相談しながら選ぶのも楽しいと思います!


2024年新作 CHAKKA BOOTS


せっかくですので、川村さんに今年の新作も見せてもらいました。今年はこちらのチャッカブーツをリリースされるそうです!


こちらはカーフ素材を使用したサンプルで踵のラインを出したドレッシーな雰囲気のチャッカブーツになっていてUKのチャッカをイメージされたそうです!


アッパーの素材をコードバンにしたりスエード素材にしたりする事で雰囲気がグッと変わりそうですし、肌寒い季節に恋しくなるシューズになる事間違いありませんね。



最後に今年も11月にBarkoutsidersのPOPUPをBritt’H TSB虎ノ門で開催予定です!そこで川村さんに無理を承知で会期のみのコラボレーション企画をご相談させて頂きました!


やっぱりホーウィンのコードバンを使わせて頂きたく、私達インポートファッションを愛する人々にとって堪らない仕様でサンプルをお願いさせて頂きました。


今季Ruttshoesの新しい取り組みのダイレクトウェルトとチャッカブーツもラインナップに取り入れ、Barkoutsidersらしさも感じて頂ける内容になると思います!



如何でしたでしょうか?Ruttshoesの特徴をを感じて頂ける内容になったと思います。


是非、浅草のお近くにお寄りの際にはショールームで川村さんとお話しながらご自身の拘りを胸に靴作りをお楽しみ頂けると嬉しいです!


また今年のPOPUPまで期間がありますので、サンプルアップのタイミングでコラボレーション企画の内容をInstagramで少しづつ告知していきますのでお楽しみに!


The Ruttshoes &Co.【Atlier & Shop】

〒111−0033

東京都台東区花川戸2−8ー12 安田ビル101

03-6874-7189

HP:https://rutt-shoes.com/


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